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はじめに


医師求人ガイド



はじめに

こんにちは。

管理人の藤巻隆(ふじまき・たかし)です。

経緯はプロフィールに簡単に書いていますが、
この場で詳しくご説明します。

携帯やスマホ用に同タイトルのサイトを
2007年1月から2013年7月まで運営しています。

アクセス数は1日に数百はありますが、なかなか
伸びて行きません。

そこで、ブログを新たに立ち上げました。
より多くの方にご覧いただきたい、と思ったから
です。

私が『日経ビジネス』(日経BP社)を最初に読み始
めたのは、30歳になってからですから、かれこれ
28年ほどになります。

日経BP社は、日本経済新聞社の子会社ですが、
親会社に負けないような独自の取材体制を一貫して
取ってきています。

今ではめったにお目にかかれないスクープ記事が
掲載されたり、「会社の寿命は30年」といった
キーワードを生み出しています。

『日経ビジネス』はビジネス週刊誌ですが、
他の多くの週刊誌と異なり、原則として、社内記者
(取材班)が現地取材を行ない、署名記事を掲載
しています。

憶測だけで書いたウソ(?)の記事や外部ジャーナ
リストによる、週刊誌が売れさえすればいい、
といった、いい加減な記事は掲載されません。

もちろん、他の週刊誌がすべてそうだとは
言いません。

ただ、誤った情報あるいは事実と異なる方向へ読者を
故意に誘導しているとしか思えないような記事を目に
することがあります。

ジャーナリストとして厳に謹んでいただきたいこと
です。

私が『日経ビジネス』を読み始めた頃は、年間予約
購読制を採用し、隔週刊でした。

広告も多くのページを割いて掲載されていましたので、
1冊の厚さが20mmを超えることもあり、重たかったな、
と感じたことを思い出します。

本ブログは、正式には、2013年8月5日号からスタート
しますが、その前に『日経ビジネス』についてお話
しました。


       『日経ビジネスのインタビュー FC2ブログ版』
        管理人 藤巻隆(ふじまき・たかし)





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「貯蓄から投資」、今度こそ  2015.08.03






「貯蓄から投資」、今度こそ

日比野 隆司(ひびの・たかし) 氏

[大和証券グループ本社社長]





 欧州連合(EU)からの金融支援などが軌道に乗れば、

 ギリシャ問題は3年先くらいまでの時間軸で考える限り、

 日本の株式市場への影響は小さいでしょう。

 むしろ日本経済への影響では、中国の実体経済が

 ソフトランディングできるかどうかが大きな関心事です。

 ただ、中国の株式市場は明らかにバブルでしたから、

 早めに修正が入ったことはむしろよかったと思います。


 証券の大衆化時代と言いますか、貯蓄から投資への

 胎動は始まっています。

 アベノミクスによって異常なデフレ状態から脱却し、

 未開の沃地が眼前に広がっている状態です。

 デフレでは証券ビジネスは非常にやりづらいですよ。

 ようやく、金融資産の一定部分はキャッシュではなく、

 株式などで持つのが適切と言える局面が訪れました。


 貯蓄から投資が本格化するには、4つの条件が必要

 と考えています。

 まず第1はデフレ脱却です。

 第2が投資家の成功体験ですね。

 第3が政策、制度の後押しです。

 第4が企業の稼ぐ力です。これが「貯蓄から投資」を

 持続的に支える要因として最も重要です。


 一朝一夕にどうこうできるものではありませんが、

 中長期的に法人の顧客基盤をどう拡大するかという

 のは、当社にとって特に重大なテーマです。


 ベテラン社員の働く意欲を高める新たな人事制度を

 4月に導入しました。取得した資格などで一定の要件

 を満たせば処遇を引き上げます。

 将来にわたって能力を最大限に発揮してもらうのが

 狙いです。

 女性の活躍では既に米国拠点トップのほか、

 グループには7人の役員がいます。

 資産管理型営業の時代になって、お客さんとよくお話を

 した上で商品を薦める傾向が強まりました。

 このやり方は女性の感性や適性ともすごく合っている。

 今年の新入社員は600人弱のうち女性が半分強を占め

 ます。新入社員代表は去年、今年と女性が務めました。

 学業、入社試験、入社前の証券外務員試験も極めて

 優秀です。いずれ役職者の半分は女性になるでしょう。
 

  (PP.088-091)




大和証券グループ本社社長 日比野 隆司 氏

大和証券グループ本社社長 日比野 隆司 氏
(『日経ビジネス』 2015.08.03 号 P.089)
「日経ビジネスDigital」 2015.08.03






日本の株式市場は活況を呈しています。
現在の私は、株式投資も債券投資も投資信託も
していません。


ですから、どんなに株式市場が活況を呈していて
も何ら恩恵は被っていません。


今のところ、投資する意思はありません。
安倍政権の過度な円安誘導によってなされた、
デフレ脱却は金融業界に大きなメリットをもたらし
ました。


個人投資家が増え、証券各社は手数料獲得に
躍起になっています。


個人だけでなく、年金運用機関も株式運用比率
を高めています。


「貯蓄から投資へ」という流れは始まったばかり、
と考えています。


株式投資は、短期売買ではなく、長期保有が基本
です。その意味では、株式投資信託が向いている
と思います。





キーセンテンス


キーセンテンスは、

 いずれ役職者の半分は女性になるでしょう 
です。


証券業界や保険業界(とりわけ生命保険)は女性に
向いた業界である、と考えています。


形のないものを売るのに、男性より女性のほうが
きめ細やかに対応できるからです。


日比野さんの話しによれば、大和証券グループ本社
では、「いずれ役職者の半分は女性になるでしょう」
ということですが、代表取締役となるとどうでしょうか?


私が知るかぎり、金融業界では女性がトップを務めて
いる企業は皆無ではないでしょうか?


女性が経営トップに就任し、当り前になってはじめて、
男女差がなくなったと言えるのではないか、と思います。


日本では、まだまだ時間が必要です。






私見



現在の株式市場を見ますと、IPO(新規株式公開)が
シンガポール市場に比べ少ないと感じています。


上場しやすくなったとは言え、まだまだ上場資格要件
は厳しいものだと思います。


安易に上場を認めて、ポシャってしまうと市場に悪影響
を及ぼすという考え方が、支配しているからです。


真の実力を持ち合わせている企業であれば、上場後も
成長していくことでしょう。


ダメな企業は上場廃止すればよいだけです。


チャンスをもっと与えるべきだというのが、私の考え方
です。







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現場主義でブランド再生  2015.07.27






現場主義でブランド再生

魚谷 雅彦(うおたに・まさひこ) 氏

[資生堂社長]





 僕が社員に一番強調したのは、何のために資生堂

 が存在するのかを皆で考えようということです。

 お客様視点とか、現場基点とか、言うのは簡単ですが、

 それをどう実践するか。

 単に化粧品を提供するだけじゃなく、究極的に言うと、

 お客様がきれいになって幸せになってもらうことだと。

 そのために我々の商品やサービスを使ってもらう。

 それは、業態や販路が変わっても普遍的なものです。


 銀座の資生堂ビルでメーキャップ法などをお教えする

 サービスがあります。僕も妻に1回行ってみたらと

 言ったんです。

 そしたら先日、妻から「今日は何時に帰るの」とメール

 が来たんですよ。

 最初は何かと思ったんですが、そうか今日行ったのか、

 と。

 その日は急いで帰ったら、妻の目がぱちっとしている

 わけです、やっぱり。何か常識が変わるような化粧法

 をプロの人に教わったらしい。僕もそこは勇気を出して

 言いましたよ、「きれいじゃん」と(笑)。


 経営層には役割と責任がもちろんあるんですが、

 やっぱり現場感覚を経営者自身が持つこと。

 その行動を見ている社員に、自分たちはもっと頑張らな

 きゃと思ってもらうことが大事です。

 経営陣も社員もお互い刺激し合わなきゃいけないと思う

 んです。


 研究員が持てる知識や意欲で世の中にないものを作っ

 てみようと、こういう感じがだいぶ出てきたと実感して

 います。

 これをもっと発展させるため、横浜に新しい研究所として

 「グローバルイノベーションセンター」をつくることを決め

 ました。


 マーケティングや革新のための投資がこの数年間細って

 いたのも事実で、ここは量をしっかり投じていく。

 向こう3年間、広告宣伝、プロモーション、ネット系も含め

 累計でマーケティング費用を1000億円以上増やします。


 僕はよく言うんです。新たな設備投資に100億円を使うと

 なったら、会社の中でものすごく議論を重ねますよね。

 一方、広告に毎年100億円使っている会社はいっぱい

 ある。だったら、経営層がマーケティングにもっとちゃんと

 関わるべきと考えます。

 あとはお客様があってこそ。お客様が商品を買ってくれる

 ことで、原材料費や広告宣伝費、そして社員や株主に分配

 するお金になる。こうしたサイクルがきちんと回っているから

 こそ会社が継続的に成り立ちます。そこに研究開発や生産、

 営業がすべて集中する。

 そういう感覚を強く持てるかどうかです。


 資生堂の今日があるのは、長い歴史の中でチェーンストア

 制度という圧倒的な成功体験があるおかげです。

 ただし、最近ではドラッグストアやeコマース(電子商取引)

 など販路が多様化して、化粧品専門店の販売構成比が

 下がってきているのは事実です。

 でも、そうした厳しい状況の中でも、若い経営者が経営学や

 マーケティングを勉強して、生き残りを模索する専門店もある。

 消費者の購買行動がますます多様となる中で、化粧品も自分

 自身に合うものとか、自分の価値観に合うものが求められる

 ようになっています。そうしたニーズに応えていく上で、専門店

 の存在は重要です。
 

  (PP.068-071)




資生堂社長 魚谷 雅彦 氏

資生堂社長 魚谷 雅彦 氏
(『日経ビジネス』 2015.07.27 号 P.069)
「日経ビジネスDigital」 2015.07.27






資生堂は国内では圧倒的な強さを見せるが、
海外での存在感が薄いと言われたことがあります。


ですが、今では海外でも高く評価されるようになって
きました。


日本では肌の美しさを強調する化粧品が評価され
ますが、海外では目の周辺に印象的なイメージを
与えることがポイントになるようです。


その点が、日本の化粧品メーカーが海外でなかなか
認められなかった理由のようです。


私は化粧品については詳しくありませんので、
これ以上のコメントはできません(苦笑)。





キーセンテンス


キーセンテンスは、

 やっぱり現場感覚を経営者自身が持つこと 
です。


経営者はとかく現場から遠い存在になりがちです。


部下からの情報を得て、現場が分かったつもりに
なっているケースがよくあります。


階層が多ければ多いほど、情報がスクリーニングされ、
1次情報と大きく食い違うケースが出てきます。


経営者が現場に足を運び、1次情報を掴んでおけば、
スクリーニングされた情報との違いに気づくはずです。






私見



化粧品に限らないかもしれませんが、マーケティングと
広告に力を入れることは不可欠なことでしょう。


また、口コミは効果絶大で、ヘビーユーザーに、プラスの
情報を流してもらえれば、企業が行うマーケティングや
広告戦略との相乗効果が見込めるでしょう。


今後、資生堂は日本のブランドだけでなく、世界のブランド
にするための戦略が実行されていくことでしょう。


いずれ、資生堂が日本ではなく、世界のブランドと認知
される時代がやってくる、と推測しています。







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次の次まで読む 6割の勝算で十分  2015.07.20






次の次まで読む 6割の勝算で十分

古森 重隆(こもり・しげたか) 氏

[富士フイルムホールディングス代表取締役会長兼CEO]





 写真フィルムという「コア中のコア」が急激に

 失われていく状況で、会社のトランスフォー

 メーション(転換)を考えました。

 目標は2兆円から3兆円の売り上げで、

 営業利益率は10%。

 技術的にはリーディングカンパニーとなり、

 高品質の製品を出し続けることでした。


 ようやく、5000億円のM&A(合併・買収)を

 やりつつ、3年間で株主に2000億円超を

 還元できる状況になってきた。

 新たに進出して、まだ成果が十分に出て

 いない分野も確かにあります。

 だけど種はまいたし、時間があれば芽を出す

 はずです。

 医薬などは2018年から2020年にかけて花開く

 でしょうね。そうすると、私が意図した会社の

 転換は一区切りがつくのかな。


 イチかバチかなんてことをやったら経営者は

 終わりですよ。それは「ばくち打ち」と同じ。

 少なくとも6割ぐらいは勝算がないと。

 6割あれば、あとはやり方次第で何とかなる。

 空振りにはならない。


 再生医療というのは、究極で最後の医療です。

 iPS細胞から心臓を作り出し、悪い心臓と取り

 換えられるわけですから。

 今のようにドナーを待ったり、生体拒絶反応を

 心配したりする必要はなくなります。

 我々はiPS細胞の培養に不可欠な「足場材」に

 強く、今回、(iPS細胞の製造を手掛ける)CDIを

 得ました。これは非常に大きいですよ。

 ビジネスにスピード感が出てきます。


 iPS細胞というのは工業製品なんです。

 性質や性能にばらつきがないことが大事になる。

 非常に良質なiPS細胞を作れれば、創薬支援に

 応用できます。この点でCDIは先進的な技術と

 特許を持っていました。


 日本の学者が発明しても、工業化で米国に先を

 越される。そんな例を繰り返してはならない。


 2018年ぐらいに医薬品が収益に寄与するように

 なれば、相当大きな柱になります。(エーザイの

 アルツハイマー型認知症治療薬)アリセプトが

 特許切れを迎える前、年間に数千億円の売り

 上げがありました。(富士フイルムが準備している)

 アルツハイマーの治療薬は適用範囲がもっと広い

 から、会社のフェーズが変わるぐらいの売り上げと

 収益性が見込めます。


 医薬品というのは大変なんです。

 たまにホームランが出るけど、その間がなかなか

 耐えきれない。特に中小メーカーにとって厳しい。

 だけど、富士フイルムの場合は、ホームランが

 出るまで他の事業で支えられる。

 これは、有利に働くと思いますよ。


 (社長に就任して)1年半ぐらいは、富士フイルムの

 ポテンシャルは何で、どんな分野なら適用できるか

 という「読み」の作業を徹底的にやりました。

 それで、医薬や化粧品に参入しました。


 候補者の年齢を考えて、次の次ぐらいまで組み

 合わせを読まないといけないでしょうね。

 経営者にとって、若さは必ずしもプラスには働かない

 から。


 経営者の力だけでは転換はできません。

 笛を吹いても、付いてくる社員が踊らなかったら意味

 がない。踊らない社員を動かすのも経営者の仕事で、

 相当なパワーが必要なのも事実だけれど。

 強い相手にチャレンジする企業文化も大きかった。

 富士フイルムは米イーストマン・コダックに正攻法で挑み、

 それをねじ伏せてきた。

 そういうDNAがあるから、転換できたんだろうね。
 

  (PP.042-045)




富士フイルムホールディングス<br />代表取締役会長兼CEO 古森 重隆 氏

富士フイルムホールディングス
代表取締役会長兼CEO 古森 重隆 氏
(『日経ビジネス』 2015.07.20 号 P.043)
「日経ビジネスDigital」 2015.07.20






今回のインタビューは、今週号(2015.07.20)の特集、
「次はiPS 富士フイルム 古森重隆、本業を培養する」
のPART.4に組まれています。


富士フイルムは危機をバネにして変革してきました。
銀塩フィルムで世界一になったと思ったら、
デジカメが登場し、あっという間に取って代わりました。


富士フイルムは、長年培ってきた独自技術を活かし
異業種に参入してきました。


化粧品や医療の分野です。
一見すると関連性がなさそうに見えますが、
富士フイルムの基礎技術とコア技術を応用すれば、
可能になったのです。


下図をご覧ください。
これだけの基礎技術とコア技術を保有しています。
iPS細胞への取り組みも「奇異」ではありません。
富士フイルムなら納得できると思わせます。

富士フイルムの技術力

富士フイルムの技術力







キーセンテンス


キーセンテンスは、

 少なくとも6割ぐらいは勝算がないと 
です。


10割の勝算を待っていたら遅すぎ、かと言って
「イチかバチかなんてことをやったら経営者は
 終わりですよ」ということになります。


経営者に不可欠な能力は、「読む力」「決断する
勇気」そして「リーダーシップ」が後継者に必要な
能力だ、と古森さんは述べています(P.045)。


これらは古森さん自身の能力と言い換えて差し
支えないでしょう。






私見



富士フイルムはただでは起きない、したたかで
柔軟な組織体だと思います。


「経営者の力だけでは転換はできません。
 
 笛を吹いても、付いてくる社員が踊らなかっ
 
 たら意味がない。踊らない社員を動かすのも

 経営者の仕事で、相当なパワーが必要なの

 も事実だけれど」

と古森さんは語っていますが、経営者に先の3つ
の能力がなければ、変革はできません。


変革できているのは、経営者にその資質がある
からに他なりません。







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1兆円達成で挑む次の10年  2015.07.13






1兆円達成で挑む次の10年

平野 信行(ひらの・のぶゆき) 氏

[三菱UFJフィナンシャル・グループ代表執行役社長]





 2005年に三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が

 発足して今年でちょうど10年を迎えるわけですが、

 私どもが積み重ねてきた努力が一定の成果を上げた

 と言うことはできます。しかし、今なおできていないところ、

 あるいは挑戦しなくてはいけないところがむしろ明確に

 なりました。次の10年をどう考えようかということから

 見つめ直し、このほど中期経営計画を1年かけてまとめた

 ところです。


 シニア世代を中心に個人金融資産は1700兆円規模あると

 言われていますが、これを次の世代に継承していくという

 動きが強まるのは間違いありません。「運用」と「継承」に

 大きな流れができるでしょう。


 大企業と中堅・中小企業の金融サービスを別々に捉える

 のではなく、両者をつなぐ役割が果たせるのもメガの強み

 ですね。


 注目している分野の一つが、金融とEコマース(電子商取引)

 の境界領域です。金融機関がEコマースをどう扱うのか、

 この分野に参入する自由度は欲しいなと思っています。

 具体的には決済のビジネスを「B to B プラスC」に広げて、

 企業間取引と消費者をつなげる新しいサービスが提供でき

 ないかと考えています。


 Eコマースの運営企業は決済や取引履歴を得ることができ

 ます。これを基に私どもがテナント企業に運転資金を提供

 するなどして、信用力を下支えできないだろうかと考えて

 います。これは必ずしも銀行が手掛けなくてもいい。

 例えば、グループ傘下の三菱UFJニコスはクレジットカード

 会社でありながら、ペイメント(代金決済)サービスの機能も

 持っていますから。


 私どもは国内にしっかりと軸足を置いて、そのうえでさらなる

 成長の機会を海外に求めていきます。これは次の10年も揺る

 がない。

 なぜかというと、これは2008年秋のリーマンショックの時に痛い

 ほど経験したことですが、国内に比べて海外の事業基盤が

 過大になった金融機関が経済環境の悪化に対していかに脆弱

 なことか。端的にはスイスの金融機関がそうですし、オランダ、

 英国など枚挙にいとまがありません。

 でも私たちは違う。米中に次ぐ世界3位かもしれないけど、

 日本という極めて大きな経済圏を持っている。


 規模を追うよりも市場、お客様ごとにきめ細かく対応することが

 海外戦略のコアです。


 まずシャープが様々な課題を抱えていることは間違いありません。

 私どもは2013年、金融支援だけでなく人材も送り込み、

 一緒に経営改革に取り組んできたという思いです。


 私どもも反省するところは多くあります。だからこそ、シャープが

 持続的な発展をできるように改めて支援していこうというわけです。


 今回は同じ過ちを繰り返してはいけないわけですから、

 私どもも思い切ったサポートを行うし、シャープにも思い切った改革

 をやってもらう。先だって発表された事業計画では詳細が明らかに

 なっていないところや課題がいくつもある。

 だから不退転の覚悟で迅速に意思決定し、具体的な施策を実行に

 移してもらう。それを一緒になってフォローしていきたいと思います。


 どちらかと言えば三菱グループが従来、率先して株式をお互いに

 持ち合ってきたのは事実でしょう。でも三菱グループでも経営の課題

 は率直に申し上げる。先方は銀行のそのやり方は悪いんじゃないか

 と率直に言われます。その関係はどの企業とも同じです。
 

  (PP.082-085)




三菱UFJフィナンシャル・グループ代表執行役社長 平野 信行 氏

三菱UFJフィナンシャル・グループ代表執行役社長 平野 信行 氏
(『日経ビジネス』 2015.07.13 号 P.083)
「日経ビジネスDigital」 2015.07.13






タイトルの中の「1兆円達成」とは、「前記決算で最終的
なもうけを示す連結純利益が邦銀で初めて1兆円を超え」
(P.082)たことを指しています。


金融機関のトップとして、平野さんは一歩踏み込んだ
意見を述べています。


「私どもは2013年、金融支援だけでなく人材も送り込み、

 一緒に経営改革に取り組んできたという思いです。


 私どもも反省するところは多くあります。だからこそ、

 シャープが持続的な発展をできるように改めて支援して

 いこうというわけです」



シャープは現在、相当厳しい状況にあります。
以前、『日経ビジネス』は「シャープの解体は免れない」
という主旨で記事を掲載したことがあります。



 「一体全体、誰が事業を見るんだ」

 方志(教和専務)と中山(藤一専務)を取締役から

 外す人事に、各工場から悲鳴が上がった。

 液晶パネルや電子部品の技術に明るい方志と、

 複写機事業に精通した中山は現場の人望も厚く

 「自力再建」を引っ張るけん引車だった。


 髙橋(興三社長)が何を言おうと、銀行には逆らえ

 ない立場に今のシャープは置かれている。

 方志、中山が姿を消した今、「解体」の流れを止め

 られる人間は、社内に残っていないだろう。

 もちろん、今すぐ「解体」というわけではない。

 事業売却には買い手が必要だし、撤退する場合も

 顧客に迷惑はかけられない。
 

  (『日経ビジネス』 2015.05.25 号 
  「それでもシャープは解体される」 P.020)


三菱UFJフィナンシャル・グループは、シャープを支援し
続けることができるのか、という点が一番の注目点です。





キーセンテンス


キーセンテンスは、

 注目している分野の一つが、金融とEコマース 
 (電子商取引)の境界領域 
です。


このキーセンテンスに続いて、平野さんは次のように
述べています。


「Eコマースの運営企業は決済や取引履歴を得る

 ことができます。これを基に私どもがテナント企業

 に運転資金を提供するなどして、信用力を下支え

 できないだろうかと考えています」


つまり、三菱UFJフィナンシャル・グループは、
Eコマースの運営企業(アマゾンや楽天など)と、
テナント企業の間に入り、テナント企業に資金面の
サポートをしていきたいという意向の表明です。


それは、テナント企業にとって「金融機関の信頼性が
強みにな」(P.084)るからです。






私見



下の表をご覧ください。
世界のトップ1000銀行ランキングのベスト10の
顔ぶれです。


三菱UFJフィナンシャル・グループは10位に
ランクインしています。


ですが、徐々にランクが下がってきています。
一方、中国系銀行は4行がベスト10にランクイン
していて、しかも大きくランクアップしていること
がわかります。


The Top 1000 Banks in the World 2014

The Top 1000 Banks in the World 2014

The Top 1000 Banks in the World 2014
Financial Services Club Blog by Chris Skinner から



三菱UFJフィナンシャル・グループには、
何とかベスト10位内に踏み止まってほしい
と思います。


グローバルバンクとして、国内、海外で
プレゼンス(存在感)をさらに高めてもらい
たいものです。







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