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描くは「2040年」の東京  2015.06.01






描くは「2040年」の東京

舛添 要一 (ますぞえ・よういち) 氏

[東京都知事]


 今は「この国に行きたい」というより、「世界の

 この都市に行ってみたい」という時代ですから、

 世界の都市同士が競争しています。

 参考になるのが森記念財団(東京都港区)の

 シンクタンクである都市戦略研究所がまとめる

 「世界の都市総合力ランキング」です。

 2014年版では首位はロンドン、以下ニューヨーク、

 パリと続き、東京は7年連続となる4位です。

 けれども、5位のシンガポール、6位のソウルに

 差を縮められています。

 交通・アクセスや市場の魅力への評価が伸び

 悩んでいるためです。


 2020年のオリンピック・パラリンピックの成功の

 ためには、やはり地震発生に備え、防災にも

 気をつけないといけない。

 幅広い分野で東京の評価を高め、「世界一」を

 目指そうというのが大きな狙いです。


 過去20年もデフレによる経済の低迷が続く間に、

 アジアの金融センターの座はシンガポールに

 取って代わられてしまいました。

 まずはこのマネーの面を何とかしたい。


 海外から資金や人材を呼び込むには、

 「東京に多くのビジネスチャンスがある」と思って

 もらえることが条件です。

 外国の銀行や証券会社は金もうけができないと

 入ってきません。


 都は、都の信用力を生かして資金を呼び込もうと、

 官民連携の「再生可能エネルギーファンド」を創設し、

 今年度内には高齢者施設や子育て支援施設の

 整備資金を供給する官民連携の「福祉貢献インフラ

 ファンド」も設立します。


 今度はさらに、公金の運用先に外銀を加える運用

 改革に乗り出すことにしました。


 もう一つは、東京を創薬を中心としたライフサイエンス

 分野のメッカにしたいと考えています。

 創薬関連ビジネスは高い付加価値を生みます。

 日本橋地区には製薬大手が拠点を構えており、

 ここに世界中の創薬の研究者など産官学が集い、

 ビジネスにつなげていけるように環境を後押しして

 いきます。


 あとは、都内で水素社会の実現を目指したいですね。

 都も都内での燃料電池車の普及や水素ステーション

 の設置を支援していきますし、中央区晴海に整備する

 五輪の選手村を五輪のプラスの遺産として水素タウン

 にしたい。

 今回の東京五輪をきっかけとした目玉は水素社会の

 実現だと考えています。


 東京がニューヨークやシンガポールなどほかの大都市

 と比べた時の最大のマイナス点は英語力です。

 東京にいながら海外生活や異文化に触れることが

 できる「英語村(仮称)」を開設し、児童や生徒に生きた

 英語や文化の教育の機会を提供したりしますが、

 これは息の長い取り組みになります。


 東京五輪は日本、東京にとって絶好の機会ですが、

 これを生かすことに失敗したら日本の再生などあり

 得ないと思っています。

 これを機に、何とかリカバリーショットを打ちたいという

 のが今の状況ですね。


 五輪はあくまで通過点であり、一里塚にすぎません。

 10年後、20年後、そして30年後の東京というものを

 見据え、様々な計画や政策を打ち出していく必要が

 あります。

 昨年12月には今後10年間の都政の工程表となる

 「長期ビジョン」を策定しました。


 その中では2020年の五輪の成功に向けた多くの取り

 組みや、少子高齢・人口減少社会の到来など東京が

 直面する幅広い課題に対処するための具体的な数値

 目標などを示しています。

 そのうえで、今度は長期ビジョンのさらにその先である

 2040年代をにらんだグランドデザインの検討に着手する

 ことにしました。

 交通体系の整備や都市づくりは相当、長期的な時間軸

 で取り組む必要があるからです。


 街というものは、いったん整備しても30年もすれば古く

 なるもの。東京都心の各地域がそれぞれの特性に応じて

 多様な都市機能を持つ拠点を作っていけば、東京全体

 の競争力を高めていくことにつながるはずです。

 常に躍動的な街づくりをするためのグランドデザインを

 描きたいと考えています。


 都内で今、大規模な再開発をうまくやっている地域は、

 官民がうまく協力しているという共通項があります。

 例えば虎ノ門には森ビルがあり、東京駅周辺は三菱地所、

 三井不動産が、渋谷には東急グループがある。

 様々な交渉や地道な作業も含め、開発する能力は

 デベロッパーしかないのです。

 役人の頭だけでやっては駄目です。

 こうした民の知恵や能力を存分に活用し、支障となる規制

 などがあれば特区など様々な手段を活用して都が後押し

 する。

 都市づくりにはこうした官民の協力体制が欠かせません。


 地方の活性化と大都市の発展は二律背反の関係ではなく、

 プラスサムゲームにしないといけません。

 一つのカギは交通体系など国全体の国土計画です。

 
 航空路線も含め、交通体系を重視した国土政策なしに

 地方創生などあり得ないと思っています。


 大阪都構想の賛否を巡る住民投票が反対多数となり

 ましたが、大阪は行政組織の改革に集中するより

 「金もうけが先だろう」と言いたいですね。

 東京は金もうけになることをこれからも、どんどんやって

 いきますよ。
 

  (PP.064-067)




東京都知事 舛添 要一 氏

東京都知事 舛添 要一 氏
(『日経ビジネス』 2015.06.01 号 P.065)
「日経ビジネスDigital」 2015.06.01









キーセンテンスは、

 「五輪はあくまで通過点であり、
 一里塚にすぎません」 
です。

五輪が終わったら、世界中の人たちの日本へ
の関心が薄れるようなことがあってはなりま
せん。


立て続けに施策を打っていく必要があります。
そのテーマを舛添都知事が示しました。
どれもが長期的に取り組むべき課題です。


と同時に、並大抵なことでは解決できない課題
ばかりです。






ポイント1


東京を世界一の都市に

舛添都知事は、次のように述べています。

「幅広い分野で東京の評価を高め、

 『世界一』を目指そうというのが

 大きな狙いです」。


ロンドン、ニューヨーク、パリが上位にあり、
シンガポールとソウルに追い上げられている
のが現状です。


目標は高く掲げたほうが良いですが、相当の
困難が伴うことでしょう。





ポイント2


海外からマネーを呼びこむ

「日本をアジアの金融センターに」という悲願を
達成するには、「金もうけができる国」に変貌
させなければなりません。 口で言うほどに
簡単なことではありません。 国内の金融機関
が犠牲を払う局面も出てくると思います。
それでもやりぬく覚悟があるのか、が問われます。





ポイント3


水素社会の実現

トヨタ自動車は、水素を燃料にした燃料電池車を
開発しています。 国内ではトヨタ自動車だけです
から、現状のままでは、同業他社は指を咥えて
眺めているだけという状況になります。


ただし、トヨタ自動車は1社だけで開発するのでは
なく、すべての特許を公開し、どこでも利用できる
ようにしました。 この措置によって、国内の自動車
メーカーのみならず、海外の自動車メーカーも開発
できる道が開かれました。


もちろん、その背景にはトヨタ自動車1社で大きな
リスクを負いたくないという考えがあるはずです。





ポイント4


英語力の底上げ

「英語力」をどの基準に置くかによって施策は
異なってきます。


日常会話程度なのか、それとも通訳ができる
レベルを想定するかによって、全く異なる施策
が必要です。


と同時に、日本人が自国の文化、歴史、伝統、
社会制度などを十分に理解しておく必要があり
ます。 私を含め、日本人は日本のことをどこ
まで理解しているか、どれだけの知識があるか、
今一度、振り返ってみることが大切です。


海外からの訪日旅行者の中には、日本について
よく勉強してきて、日本の事情に詳しく、いろいろ
な質問をしてくるかもしれません。


それらの質問にきちんと回答できるかどうかで、
日本人の真の「英語力」が問われることになります。


「英語力」と言っても、英語に関することだけでは
ありません。 英語「を」学ぶのではなく、英語「で」
学ぶとはこのことです。


Study English. ではなく、 Study something in English.
です。 英語(外国語)は目的ではなく、あくまで手段
だからです。





ポイント5


2040年代をにらんだグランドデザインの検討

大切なことは、現時点の延長線上には
未来のカタチは存在しないことです。


今までになかった技術や制度、法律が
生まれ、それらの枠組みの中でどう
取り組むかが、重要な課題になってくる、
と考えています。





ポイント6


官民の協力体制

役人は、「ハコモノ行政」と揶揄されるように、
立派な器だけ作って、中身が貧弱な建物や
制度を作ることが多いですね。


もう1つは、損益意識が乏しいことです。
予算が不足すれば補填してもらえばいい
という、安易な考え方がずっと継承されて
きました。


この意識改革の実現は、一朝一夕に
できるものではありません。


自治体が中心になって始めた事業が、
赤字ばかりというのも頷けます。





ポイント7


地方の活性化と大都市の発展をプラスサム
ゲームに


すべてを足すとゼロになるという、ゼロサム
ゲームが、しばしばビジネス書に取り上げ
られます。


舛添都知事は、

「地方の活性化と大都市の発展は二律背反

 の関係ではなく、プラスサムゲームにしない

 といけません。

 一つのカギは交通体系など国全体の国土

 計画です」

と述べています。


これを実現するためには、地方は大都市の
真似をしていてはいけません。 その地方
ならではの特徴を全面に出すことが必須条件
です。


日本全国どこへ行っても、大都市と変わらない
風景ではプラスサムゲームにはならず、
ゼロサムゲームに陥るだけです。 


最悪の場合には、マイナスサムゲームになって
しまうかもしれません。




私見


舛添都知事が何期都知事を務めるか分かり
ませんが、明白なことは、今回のインタビュー
で提示した課題の解決が、舛添都知事の
在任中に完了することはない、ということです。
何代にもわたる都知事の継続した実行力が
不可欠です。


2040年代というのは、今から25年以上先
の話です。 あらゆる局面でそこまで見通す
ことが可能なのか。


恐らく、現時点の延長線上には未来のカタチ
は存在していないと思います。 新たな技術や
枠組みが生み出され、良きにつけ悪しきにつけ、
予測と乖離することは十分に考えられることです。


それでも、今から20年後、30年後の「日本や
東京の姿」を描くことは、決して無駄なことでは
ありません。






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