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我々だって安泰ではない  2015.06.15






我々だって安泰ではない

片野坂 真哉(かたのさか・しんや) 氏

[ANAホールディングス社長]



今週の「日経ビジネスのインタビュー」は、
変則的になります。


インタビューの内容を読んだだけでは、
ANAがなぜスカイマークのスポンサーに
躍り出たのか、投資ファンドのインテグラルと
共同スポンサーになったのか、
という経緯が分からないからです。


『日経ビジネス』は、今週号(2015.06.15)の
時事深層に、下記のタイトルで記事を掲載
しました。



「スカイマーク劇場」の舞台裏
ANAの執念、4つのヤマ場



そこで、この記事の内容をかいつまんで
ご紹介します。


そうすることで、少しは分かりやすくなる、
と考えたからです。


スカイマークが経営危機に陥り、再建のために
債権者とスポンサー、スポンサー間の仲裁役
が入り乱れ、再建案は二転三転しました。


「スカイマーク劇場」の登場人物(法人や個人)を
書き出してみます。

インテグラル(投資ファンド 佐山展生代表)

ANAホールディングス(片野坂真哉社長)

イントレピッド・アビエーション(米航空機リース会社、
 スカイマークの最大債権者)

エアバス(米航空機メーカー)

多比羅氏(スカイマークのフィナンシャル・アドバイザー
 を務めるGCAサヴィアンの監督委員)



1月28日、スカイマークは民事再生法を申請。

インテグラルとANAがスポンサーとなることを名乗り
出る。


スポンサー間の交渉が一時決裂する。
両者とも権利を主張し、譲らなかったため。


イントレピッドの幹部たちが佐山氏のもとに
訪れる。「ANAをスポンサーにレコメンドしたい」


イントレピッドがリースしているエアバス社の
A300の継続使用を求めることが目的だった。


一方、ANAはスカイマークの主力機のボーイング社
のB737の削減を求めると、スカイマーク側が猛反発
する。インテグラルは人員整理はしないと約束して
いたため。


ANAは4月8日、
「スカイマークが使用していたA330を7機引き取る
 意向表明書(LOI)を、イントレピッドと交わした」


「4月16日午後、スポンサー選定でスカイマークの
 フィナンシャル・アドバイザーを務めるGCAサヴィアン
 のオフィス。監督委員の多比羅がインテグラルと
 ANAに、出資比率などの妥協案を提示」


「出資比率はインテグラル側が50.1%、ANAと同社が
 指名する出資者が合計で49.9%。
 出資総額は180億円で、取締役は両陣営3人ずつ――。」


最終的に、インテグラル側は大幅譲歩する。
ANAは「株式譲渡制限に関する条項」にこだわり続け、
インテグラルに認めさせる。


ANAが「株式譲渡制限に関する条項」にこだわり続けた
理由は、株式がJALに渡ることを最も危惧したからである。


「ANAは、同社以外の航空会社に株式は譲渡できない
 という一文を株主間契約に入れ込み、JALの影を消し
 去った」



『日経ビジネス』は、この記事の最後で、次のように
書いています。


「スカイマーク劇場とは、JALを“仮想敵”として意識し
 続けたANAの物語と言っても過言ではない」


スカイマーク再建交渉は、これで終わったわけでは
ありません。スカイマークとエアバスとの直接交渉が、
まだ残っています。



***
「『スカイマーク劇場』の舞台裏
ANAの執念、4つのヤマ場」
『日経ビジネス』(2015.06.15 号 PP.010-013)
を藤巻隆がまとめる
***




スポンサー2社のトップが語る、<br />大口債権者との交渉の行方


スポンサー2社のトップが語る、
大口債権者との交渉の行方

(『日経ビジネス』 2015.06.15 号 PP.010-011)
「日経ビジネスDigital」 2015.06.15



インテグラルは大幅に譲歩した<br />・「多比羅裁定」で決まったインテグラルとANAの力関係


インテグラルは大幅に譲歩した
・「多比羅裁定」で決まったインテグラルとANAの力関係

(『日経ビジネス』 2015.06.15 号 P.012)
「日経ビジネスDigital」 2015.06.15



ギリギリまで攻防が続いた<br />・株主間契約で焦点となった内容と結論


ギリギリまで攻防が続いた
・株主間契約で焦点となった内容と結論

(『日経ビジネス』 2015.06.15 号 P.013)
「日経ビジネスDigital」 2015.06.15







我々だって安泰ではない

片野坂 真哉(かたのさか・しんや) 氏

[ANAホールディングス社長]


 最終的には“分度器”で計算したような数字に決まりました。

 出資総額をインテグラルの出資比率で割り返すと、

 (同社がスカイマークに出すとしていた90億円に)ぴったりに

 なるじゃないかと。これを(インテグラルが用意できる資金を

 前提に企業価値が算出されたのではないかと)面白おかしく

 報じるメディアもありました。

 ただ、せっかく笑顔で握手したわけですし、これはもう水に

 流すべき話です。出資総額は180億円ですが、これとは別に

 運転資金として100億円が用意されます。

 スカイマークの月商が40億~50億円ですから、約2カ月分に

 当たる額です。


 我々としてはスカイマークの再生に向けて精いっぱいお手伝い

 をするというスタンスでいます。今後の債権者集会に向けて、

 これからスカイマークがエアバスと交渉を進めていきます。


 機材の引き取り以上に大切な貢献は、安全面でのサポート

 です。それはインテグラルの佐山展生代表も認め始めている

 と思います。

 例えば今、スカイマークには雷に打たれて故障中の飛行機が

 あります。早く飛ばしたくても、整備会社は台湾企業で、

 しかも債権者になっているから、修理ができずにいる。

 我々は、こうした修理についても支援できます。


 4月にはスカイマークのオペレーション・デューデリジェンス

 (運航面の精査)のために、整備部門などのスタッフをスカイ

 マークに送りました。現場で交流が始まってみると、

 スカイマークには我々への静かな信頼感が生まれつつある

 と聞いています。

 こうした貢献が、一番重要ではないでしょうか。


 ただ、1つだけお伝えしたいことがあるとすれば、持続性が

 大事だということです。安い運賃を出して一時的にお客様を

 喜ばせたとしても、持続性がなければ結局は破綻し、

 競争が減ってその路線の運賃は余計に上がってしまいます。

 それは、利用者にとって不利益でしょう。そういう意味でも、

 持続性のある形で再生を遂げてもらいたいですね。


 現在、米メガキャリア3社の売上高はそれぞれ3兆円台です。

 欧州もメガキャリアは3社に淘汰され、売上高はおよそ2.3兆~

 4.2兆円。

 対して、アジアはまだ群雄割拠の状態です。

 我々の売上高が1.7兆円で、日本航空(JAL)が1.3兆円。

 アジアの大手、キャセイ・パシフィック航空やシンガポール航空

 も売上高は1兆円台です。

 今後は東南アジアの航空自由化をきっかけに統合や提携が

 進む気がします。


 私のキーワードは「新規路線」です。ANAもJALも同じところに

 飛んでは意味がないですから。先日も、成田~ブリュッセル路線

 を新規開設すると発表したばかりです。


 もちろん、すべて成功するわけはないし、撤退する路線もある

 でしょう。ただ仮にダメでも、「また別のところに飛べばいい」と

 思えるくらいの冒険心があっていいんじゃないかと思います。


 私たちの世代までは間違いなく、JALに追いつけ追い越せで

 やってきました。私はまだ全然追いついたと思っていませんが、

 国内線の収入や旅客数はもう我々の方が多い。

 国際線の収入も我々が上に行きました。けれどこれで安心して

 はいけない。これからの世代には、もっと挑戦していってもらい

 たいと痛切に感じています。


 欧米では、消える航空会社もあれば、新しい勢力も生まれている。

 日本の航空業界にもそういう世界がいつか訪れると思っています。

 だからこそ、気合を入れないといけない。

 我々だって、決して安泰ではありません。
 

  (PP.046-049)




ANAホールディングス社長 片野坂 真哉 氏

ANAホールディングス社長 片野坂 真哉 氏
(『日経ビジネス』 2015.06.15 号 P.047)
「日経ビジネスDigital」 2015.06.15






キーセンテンス


キーセンテンスは、

 我々だって、決して安泰ではありません。 
です。


トップが常に危機感を抱き、粛々と事業を遂行する一方で、
敢えてリスクにチャレンジすることをこれからの世代の
人たちに教えていくことの大切さも、忘れてはなりません。


その点で、片野坂さんは、
「これからの世代には、もっと挑戦していってもらい
 たいと痛切に感じています」
と述べています。






ポイント1


スカイマークの支援


スカイマークの支援は、決して善人ぶっているわけでは
ありません。


他社(JAL)に奪われたくないという強い気持ちがあった
からです。


インテグラルと衝突を繰り返してきた後、「水に流す」決断
をしたのも、ここで降りたら今までの交渉が無意味になる
と考えたからでしょう。いや、上手くいくと確信していたかも
しれません。





ポイント2


持続性が大事


サステナビリティ(持続可能性)は、現代のキーワードの一つ
ですが、スカイマークの再建に不可欠なことは、LCC(格安
航空会社)のような戦略を採用することではない、と片野坂
さんは考えています。


「安い運賃を出して一時的にお客様を喜ばせたとしても、

 持続性がなければ結局は破綻し、競争が減ってその

 路線の運賃は余計に上がってしまいます」





ポイント3


近い将来メガキャリアに肩を並べる


現在、世界のメガキャリアとは、売上高で大きく水をあけ
られています。その差を速く埋め、日本のみならず、
世界の航空会社に認められたい、ということです。


「今年、我々は2025年度までに売上高を現在の1.7兆円
 から2.5兆円にするという長期戦略を発表しました」
(P.049)


そのためには、片野坂さんがキーワードと話す「新規路線」
の就航が必須になります。






私見



スカイマークの再建が決まったわけではありません。
あくまでも「再建案」です。
最終的には、スカイマークがエアバスと交渉しなけれ
ばなりません。エアバスがOKしなければ再建は頓挫
します。


もっともエアバスも合意するでしょう。
このままではエアバスも、にっちもさっちもいかない
からです。


ANAもインテグラルも、スポンサーに過ぎません。
スカイマークとエアバスの交渉の成行きを注意深く
見守っていくことでしょう。


きっと上手くいくと思います。






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私は、『本当に役に立つビジネス書』というメインサイトのほか、『こんなランキング知りたくないですか?』や『新・大前研一名言集(改)』などのブログを運営しています。

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